2013/02/24

夏の花


十円玉を入れるとか砂糖を入れるといいとか
酢を入れるとか先端を焼き切るとか
あらゆる手を尽くすたびに

ありがとうと小さな微笑み、色あせてゆく
そして散りゆく


終わりがあるから美しいのよ、と、か弱い声でゆれる

最後の花
この花の茎が腐り、花びらが落ちたら
続いた時間が終わる

落ちた花びらに縁をのせ、
行く先は、二度とふれ合わぬ目線の先にある場所

さようならいつかまた。その声もとどかぬところへ


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